楽曲のコメント
毎年「税金のうた」のCDをリリースしているが、令和4年は、「会計のうた」を作った。「会計3兄弟」と題するうたで、「B/S」「P/L」そして「C/F」をそれぞれ歌い、最後は、「・・・社会のために、ステークホルダーのため、ディスクロージャーする」と締めくくっている。このうたを歌えば、会計の基礎知識が得られるということである。メロディーは、ビートの効いた、強いアクセントのあるリズムである。機会があれば、会計教育に、是非、使っていただきたいと思っている。ところで、会計教育といえば、令和4年まで、10年以上、大阪大学高等司法研究科(法科大学院)で、客員教授として、「財務報告戦略」(会計学)を教えていた。「財務報告戦略」という難しそうな科目名であるが、その内容は、会計学の基礎である。もちろん、会計学は、司法試験の試験科目にはない。法科大学院のカリキュラムでは、会計学は、基礎法学・隣接科目の科目群になっていた。裁判官や弁護士も会計学の知識は必要であるという。受講生に「財務報告戦略」を選択した理由を訊くと、司法試験の選択科目で、破産法や租税法を選んでいるからという。これらの法律科目は、会計学と関係が深い。また、会社法も会計学の知識が必要である。しかしながら、受講生の殆どは会計学に関して「初学者」である。それ故に、限られた授業時間(90分×15回)では、「貸借対照表」「損益計算書」そして「キャッシュ・フロー計算書」を中心として、説明することになる。「財務報告戦略」の最後の授業で、この「会計3兄弟」を受講生の全員に紹介し、その内容を歌いながら理解してもらったのである。なお、「財務報告戦略」のテキストとして、「法律を学ぶ人の会計学の基礎知識」(清文社・2015年)がある。
「法律を学ぶ人の会計学の基礎知識」(清文社・2015年)

歌詞
- 僕の名前はバランスシート
左は借方 資金運用の資産
右は貸方 資金調達の負債と資本
借方と貸方は バランスする
ゲーテも驚く 複式簿記
僕は長男 会社の財政状態を
明らかにし 社会の為に
ステークホルダーの為
ディスクロージャーする - 僕の名前はプロフィット アンド ロス
左は借方 価値犠牲の費用
右は貸方 努力成果の収益
収益から費用を差し引く
プラスは利益 マイナスは損失
僕は次男 会社の経営成績を
明らかにし 社会の為に
ステークホルダーの為
ディスクロージャーする - 僕の名前はキャッシュフロー
企業の血液それがキャッシュフロー
これが止まればたちまち会社は倒産
「営業」「投資」に「財務」の活動
大切な情報だけど会社法にはない
僕は三男 資金の流れを
明らかにし 社会の為に
ステークホルダーの為
ディスクロージャーする - 僕たち仲良し3兄弟
みんな僕たちを信じてるだから
会計3兄弟 会計3兄弟
仲良し会計3兄弟
僕たちは真実の大切な情報を
明らかにし 社会の為に
ステークホルダーの為
ディスクロージャーする